こんにちは、社員Aです。
今日の鹿嶋は晴れ。すっきりと晴れるのは久しぶりです。
今朝、うぐいすの声を聞きましたよ!
時間が経ってしまいましたが、3月9日に行われました
祭頭祭の様子をご紹介したいと思います。
書き始めましたら、大変長くなってしまったのですが、
最後までご覧下さいましたら幸いです。
「祭頭祭」は、鹿島神宮の年間80以上もある神事の中で、
最も華やかで勇壮なお祭りです。
今回、小生は稚児行列の付き添いとして参加してきました!
先日のブログでご紹介したとおり、
祭頭祭リハーサルの際に稚児行列の人たちへの連絡を
忘れられていた為、やや不安な気持ちを抱えて出発。
祭頭祭当日は雨。。。
おまけに風まで吹いていました。
伝統行事ですから、雨で「延期」という事はありません。^^;
そしてこの日の為に、ウン千万円という費用が投入されているのです。
午前8:40に、サッカースタジアムからバスに乗って
神宮駅まで向かいます。10分とかからない距離ですが、
関係者は車では行ってはいけないそうです。
数百人という囃子人がいるのですからね。
それだけで駐車場がいっぱいになってしまうからでしょう。
本陣に到着です。
シトシトと雨は降り続いています。
どうかお囃子が始まったらやんでくれますようにと願いつつ
(結局降り続いたのですが)。。。
受付にて「稚児行列に参加するのですが。。。」とたずねると
「3階」と言われ、その3階に行くと何だか様子が違い、
また確認。
次は「2階」と言われ、その2階に行くと「3階では?」と言われ、、、、、。
前回、我々はリハーサルの際に「忘れられた存在となった」という経緯があるので、
この時点で怒り心頭。。。しかし、「ここは神の御前である」
ぐっと我慢です。
やっと控え室がわかり、入ってみました。
本当にここ?
それはそれは綺麗な控え室でした。
きちんと着替えができるよう和室まで準備されていていました。
早速着付けです。
女の子は、平安時代を思わせるような豪華な飾りを頭に乗せるのです。
2歳のボクにも口紅を塗ります。大暴れするのでおさえつけられています。^^;
そういえば、先日、稚児行列に参加する事を自身の父親に報告しました所、
「俺も小さい頃はお祭り・・・」とニコやかに思い出を語られましたが、
小生自身が現実社会の夢も希望もない環境で育ったので、
ムッときてさっさと話を切り上げました。(笑)
他社員に聞いてみますと、50~60代の社員は、
幼い頃に稚児行列に参加した経験がある方が多いのです。
煌びやかな衣装を身に纏い、
行列に参加したことを今でも覚えているのです。
そして皆さん必ず言う事には「かわいがってもらったんだよ。」
今のような核家族ではなく、大家族で暮らしていた時代です。
貴重な思い出ですね。
さて完成です。
ここからは2時間近く出陣の時まで待機します。
その間に、ご丁寧にも市役所や神宮の方がお弁当を用意して下さいました。
そしていよいよお呼びがかかりました。
「大総督」の吉福君の登場です。
大総督は、祭頭祭の行列の先頭に立ち、指揮するお役目を持っています。
地面はけがれたものという考え方から、大総督は一切地面を歩いてはならないそうです。
出陣式の大総督は、まさに「殿!」です。
まさに、BS時代劇「塚原ト伝」の曲がふさわしいです。
「いざ出陣!!」というこの雰囲気、この様子、ん~カッコイイです!
出陣前の様子に、なぜか小生の血も騒ぎます!
やはり、小生の前世は侍だったと思います。
一方、お稚児さんは暇そうです。
2歳のお稚児さんは、いつもならお昼寝の時間に差し掛かる頃です。
泣いてしまわないかどうか、、、、、
だいぶ、、、不安です。
そしていよいよ始まりました。
いざ出陣!!
神宮に響き渡る「ほら貝の音色」は、皆の気分を高めてくれました。^^;
降り続く雨、、、、、
小生自身が行列に付き添っている為、
囃子人を撮影することができず。。。
この日は本当に寒い一日でした。
一旦休憩に入ります。
大総督もお疲れのご様子。
「市長と写真を撮ったらどうだい?」と進言して下さった方がいました。
「ハイ!喜んで!」とどっかの居酒屋風なノリでさっそく
内田俊郎 鹿嶋市長(平成24年祭頭祭実行委員長)と一枚。
嬉しいです!て、、、、、嬉しいのは大人であって、
子供達は既に疲労困憊です。。。
長く感じられた休憩時間でした。
この日はとても寒く、テント内に入っても雨があたります。
とうとう、、、、2歳のお稚児さんがぐずり始めました。
抱っこでも泣いて身体を前後左右に振る為、
身体中に雨が辺り、顔までずぶ濡れに。
稚児衣装もヨレヨレ。。。
響きわたる泣き声。。。
周囲の注目を浴びます。。。
こんな時の為に!
秘密兵器「チョコレート!」
ポケットからすかさず秘密兵器を出してはみたものの、
それを見た瞬間
「アンタ何さそれ!そんなもんで涙が止まると思ってんのか!」
とばかりに更にギャン泣きされました。
無念。。。
秘密兵器どころか、逆に怒りを買われました。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
「もはやこれまで。拙者はここにはおれますまい。」
そのまま子供を抱え上げ、本陣までダッシュ!!
腕の中で大暴れするも無視し、
横殴りの雨の中ひたすら走りました。
控え室に戻り、お稚児衣装を脱がせて帰る準備。
迎えの車を用意し、祖母に連れられて帰っていきました。
車中で、コテンと寝たそうです。
やはり、眠かったんですね。。
「さて、戻らねばなるまい。」
再び、稚児行列の場所を探して猛ダッシュ。
すると、、、再び休憩していました。(笑)
今度は室内で、お食事まで用意してくださっていました。
すぐそばに、「内田市長」がいらっしゃいました。
すかさず「つかぬことを伺いますが、、、」と
あれこれお聞きしていた所、
教育について熱くお話して下さいました。
そしてまた1枚。
県に頼ることなく、小学校1年生から英語の授業を取り入れている事、
そして将来について。。。。。。
ここ鹿嶋から優秀な人材が育ち、日本で、世界で活躍してくれることを
目指しているのです。
子供達が大きくなり、鹿嶋に帰依してくれると良いですね!
いよいよ再開。
大総督の後をついていきます。
前からは「すすめー!!」と叫ぶ大総督の声。
後ろからは囃し人の威勢の良い「イヤートホヨトホヤァー」の掛け声。
楼門が見えてきました。
本来なら稚児行列はここまでなのです。
しかし、流れでそのまま拝殿へ向かい、
大総督と共にご祈祷?を受けました。
これもまた今後2度とない経験です。。。
正直、終始緊張しました。
その後は、次々に戻ってくる囃し人をテント内から見届けました。
囃し人は、10~12人が1つのグループです。
そのグループが全部で30組近くいるのです。
総勢300人が次々と鹿島神宮に集結していきます。
1組づつ戻ってきましたら拝殿の前で一度囃し、
その後、拝殿へ向かって礼をします。
囃しては礼。囃しては礼。。。。そうしてどんどん神宮へ戻って来ます。
10~12人がエンジンを組んで囃すのですが、その真ん中には、
太鼓を叩く人が1人います。
その太鼓持ちの方の中には、
化粧をしたおじさんがおります。
それもほぼ女装だったりして。
小生が初めて祭頭祭を目にした時、「なんちゅうお祭りじゃ」と思いましたが、
今は、毎年楽しみなのです。
そして見~いつけた!お化粧おじさん。
素敵でした。^^;
でた!ひときわ威勢のいいあんちゃん!
なんと言っても、衣装がゴージャスです。
そして、子供達も拝殿に向かって礼。
小生がシャッターを切っていると、
うちのチビが「トイレへ行きたい!」と言いました。
「傘を持って!」と言い終わらないうちに
チビは拝殿のテントを飛び出し、一目散に駆け出しました。
よっぽど我慢できなかったのでしょう。
小生が「待ってー!!」と言っても囃し人の声と太鼓の音でかき消され、、
仕方なく追いかけることに。
稚児衣装が汚れるじゃない!
何でもっと早くからトイレって言わないの!
ホントにもう、こっちは大変なのに!
などなどプンプンしながら追いかけていましたが、
チラっと「ひょっとしてそんなことも思い出!?」と思い直し、
傘を片手にシャッターを切りつつ追いかけました。^^
ダッシュですが、
左右に分かれた道に出ると、途中止まってキョロキョロ。
しかし、こうして見ると、、、
鹿島神宮の境内を平安調スタイルで走る子供の姿は、、、
何となく「座敷わらし~平安調~」といいいますか、、、
小生にとっては、かなり不思議な光景にうつりました、、、。
テントに戻ってきました。
囃子人も全員戻ってきました。
最後に、全員で総囃子です。
この頃には、小生はもう胸いっぱい!感謝でいっぱい!でした。
大総督の後に続き、囃し人に見送られながら神宮を後にしました。
囃し人の方達が笑顔で大総督に声をかけます。
吉福君、大役お疲れ様でした!
とても長くなりましたが、
本当に貴重な経験をさせていただきました。
保存会の方の気配りと思いやりに感謝です。
参加した皆さんそうだと思いますが、
この「雨」のおかげで、
逆に忘れられない一生の思い出となりました。
「もし機会があったら、
今度は囃し人をやれたらいいね。」
帰りのバスに揺られながらそんな話をしました。
頭の中で、囃し人のかけ声がいつまでも繰り返されていました。
東京育ちの小生は、ひょんなきっかけから鹿嶋に住んだのですが、
そんな自身が、平安時代から続く鹿嶋の伝統行事に
参加させてもらえた事が本当に嬉しくて仕方ありません。
お稚児さんの子供より、親の小生自身が祭頭祭を
めいっぱい楽しませていただきました^^;
雨も含めてです!
神様に、鹿嶋に感謝です。
神々しい森、荘厳な楼門、伝統的なお祭り、是非機会がありましたら
お越し下さいね。