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鹿嶋の思い出(子供の頃)

最近、土日にコンビニへ行くととても混みあっています。
とくにお昼時(11:00過ぎ)になると、
駐車場が車でいっぱいになるのです。
車をよく見ると、所沢・品川・足立・横浜など、
他県ナンバーがちらほら。
コンビニに入ると、日焼けしている人もいれば、
レジャーらしい服装をしたお母さんと娘さん等など…
別荘の人かな…等と思いつつ、レジに並んでいます。

そういえば昔、小生は夏休みになると鹿嶋へ遊びに来ていました。
当時、当社事務所前の県道沿いに(ローカルですね)
小生宅のロッジがあったのです。
その頃は鹿嶋は別荘地でした。
舗装公道も今ほどはなく、ちらほらとロッジタイプの別荘が
あるだけで、それこそ周りは雑木林やメロン畑、田んぼです。
子供の頃、空気が綺麗で(子供でも実感する)
開放的なこの環境が大好きでした。
鹿嶋へ来るのをとても楽しみにしていたのです。

小学4年生の頃だったと思います。
小生は鹿嶋に来ると、いつもその県道を自転車でビュンビュン
飛ばすのでした。
ある時、田植えをしているおばちゃんがいました。
(場所は「かめ新」のあたり。おわかりの方もいらっしゃる?)
小生は自転車を止めて田植えの様子をじぃっとを見ていました。
心の中は「やってみたい」というギラギラした気持ちでいっぱいでした。
その思いが目に表れていたのでしょう。
ひたすらじぃっと田植えを見つめる小生に、おばちゃんは、
とうとう話かけてくれました。
「あんたどこから来たのぉ!?」
「東京!!」
「田植えやってみるかぃ!?」
そらきた!とばかりに「やる!!長靴とってくる!!」
と言って、元の来た道へと自転車を飛ばすのでした。
田んぼに足をとられながらも夕暮れまで頑張り、
何とか1列全部植えられました。
帰り際におばちゃんが「お手伝いをしてくれたおだちんだよぉ」と言ってパンをくれました。
おばちゃんはとても喜んでくれたのです。

腹ペコの小生は、帰り道、自転車を押して歩きながらパンを
食べました。お腹の満腹感と「働いた」という満足感でいっぱいでした。
帰ってからも、両親に自分の武勇伝を精一杯披露するのでした。

次の日は雨、東京へ帰る途中の事でした。
お手伝いした田んぼを通りかかるので、父に自分の成果を
自慢しようと思い、「ここの田んぼだよ!見て!」と言って
田んぼを見た瞬間、衝撃の事実が目に飛び込んできました。

あろうことか、小生が田植えをした1列分、
全部横に倒れているのです。
父はそれを見て「お前にできるわけがない」と言って笑いました。

私は泣きたい気持ちでした。
おばちゃんは手伝ってくれた、と喜んでくれていたのに、
パンまでくれたのに、、、
これじゃやり直しだ、、、
自分がやらなければおばちゃんはやり直さずに済むのに、
自分は…自分は…浮かれて調子にのって…

自分に対する情けなさと、おばちゃんへの申し訳なさで
胸がいっぱいでした。まして、謝るチャンスさえなかったのが
悔やまれてなりませんでした。
結局、おばちゃんに謝るなく東京へと帰って行きました。

あれから四半世紀、今ではその県道を毎日通っていますが、
お天気が良い時にふと、自転車を飛ばしていた自分を思い出します。

そして「おばちゃん元気かなぁ」と。

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